仮想通貨は新しい時代の貨幣として注目を集めている。
一部の人は既に初めており、一部の人は怪しい金稼ぎのツールだと考えている。
はっきりと言えるのは、仮想通貨は怪しい金稼ぎのためのツールではない。
WEB時代の新しい貨幣の試みということが正しい。
試みというのは、まだ大衆の信頼を得ていないからだ。
そもそも貨幣とは実態のない怪しいものであり、それが財・サービスの流通手段として機能しているのは、大衆の貨幣への信頼があるからだ。それ以上でも以下でもない。
つまり仮想通貨も大衆の信頼を得る必要があるかどうかであり、それ以上でも以下でもない。
怪しいお金稼ぎというイメージは、単に仮想通貨というシステムを使用して金儲けをしている人たちのイメージが先行しているからだ。そんな金儲けは既存の貨幣システムでもバンバンおこなわれている。
さて、だが通貨が信頼に足るにはそれなりの理由がいる。
例えば金や銀がかつて貨幣として流通していたのは、金や銀は貴重性、携帯性、耐久性、審美性などを十分条件としてクリアできたためだ。
仮想通貨は価値が暴落するなど、不安定なためまだ大衆の信頼を得ていないというのが実情だ。
ただ仮想通貨は間違いなく人類にとって優れたシステムだ。
仮想通貨とは何か
日本銀行は以下のように定義している。
「暗号資産(仮想通貨)」とは、インターネット上でやりとりできる財産的価値
日本銀行
ここで注目して欲しいのは、インターネット上でやり取りできるという点である。
ここが本当に便利だ。インターネットに接続さえできればどこでも使えるのだ。
例えばあなたがアルメニアのギュムリに行ったとしよう。
多くの人が行ったことなどないだろう。
スマホ一つさえあれば、ここでアルメニアのドラムを簡単に引き出すことができるのだ。
これがもうめちゃくちゃ便利だ。
もし仮に全ての国、全てのショップが仮想通貨での取引を可能としたら、そもそも国ごとに通貨を交換する必要さえなくなる。
早くそうなってほしい。
仮想通貨の性質
さらに日本銀行は仮想通貨を以下のような性質を持つとしている。
日本銀行
- (1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
- (2)電子的に記録され、移転できる
- (3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない
この1と2がめちゃくちゃ大事だ。
先ほども言ったように、仮想通貨はリアルマネーと好きなように交換することができるのだ。ドルにも円にも変えられる。海外に行くとその国貨幣を手に入れないといけないが、それが簡単にできるのだ。
また2も重要だ。インターネット上でそれら煩雑な作業をこなすことができるのだ。
法定通貨ではない
さて、そんな便利な仮想通貨であるが、なんと法定通貨ではない。
つまり国によって発行されたものではないということだ。
これが安定性に欠く理由の一つである。
取引所と言われるところでやり取りすることができるのだが、これは金融庁・財務局の登録を受ける必要がある。
例えば最大手の取引所であるバイナンスは日本の金融庁・財務局の登録を受けていない。
そのためにバイナンスは日本の法律に沿うように日本法人のバイナンスを作ろうとしているのだ。
海外における考え方
仮想通貨は英語ではvirtual currencyと言われる。
例えばbitFlyerはこのように定義している。
Virtual currency is a type of digital currency.
https://bitflyer.com/en-jp/s/learn/cryptocurrency
currencyとは通貨のことである。
つまりデジタル通貨であると定義しているのだ。
さらにこう記載している。
It can be used to pay for goods and services between an unspecified large number of people and companies over the Internet
https://bitflyer.com/en-jp/s/learn/cryptocurrency
ここでは仮想通貨は商品とサービスを購入できると書いているが、
注目したいのはover the Internetという言葉だ。
つまりインターネット上で購入ができるということだ。
and can also be converted to legal tender, such as yen, dollars, and euros at special exchanges.
https://bitflyer.com/en-jp/s/learn/cryptocurrency
ここで言っていることは要するに他の通貨に変えることができますよということだ。
つまり基本的には日本銀行と言っていることと本質は変わらない。
仮想通貨はデジタル時代の新通貨である
仮想通貨は怪しい金儲けのツールというイメージがあるが、
そうではなくて、デジタル時代に現れた新しいデジタル通貨であるということだ。
インターネット上でやり取りができるので、世界中どこでもアクセスし、取引を行うことができる。
また現状の通貨とも変更できる。
この現状の通貨とも変更できることが、古い紙幣制度からデジタル時代への橋渡しのような役割を現代では担っていると解釈することもできるかもしれない。
少なくとも100年後の人類はそう見ている可能性が高い。
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